啓子さんの病状経過.12
出そうで出ない(?)病状経過11に、続けて12をお送りいたします。
病状経過の11作製の後、幾つかの検査予定が立てられ、その結果を合わせて送ろうと啓子さんと相談していましたが、結果次第で大きな展開もありうるので立て続く検査の結果次を待つうちに日が過ぎておりました。
・6月9日(月)。退院後のCT検査の結果で左頚部の奥に影が指摘されます。皮膚からは遠い奥の部位なので触診では判る場所ではありません。前回の手術の瘢痕(きずあと)かもしれないが、癌の再発(転移)の可能性もある。要注意。画像診断の難しいところです。こういう場合は、
(1)その他の画像検査と合わせて判断する。
(2)経過をみて変化(形や大きさ等)を追う。
などを考えます。(1)(2)からMRI再検査(6月26日予定)次第ということになりました。しかしながら、その結果として「影」が大きくなるものであれば、当然悪いものを考えなければなりません。その場合は、手術を要するわけです。担当のH先生によれば、手術は難しいものではあるが可能とのこと。であれば早い方が良い。この時点でH先生は、
「手術になることも考慮して、手術枠を予定に入れて押さえておきましょう。」
予定は7月23日(木)。 要は6月26日のMRIの結果次第で、という事になりました。
・ 6月24日(火)内視鏡のM先生の外来日。前回の内視鏡検査で生検した結果です。
「癌とは言えないが、限りなく癌に近い前癌状態。 内視鏡で再切除が良いでしょう。」
・ 6月26日(木)MRI検査。
・ 7月1日(火)H先生の診察。MRIの結果。「影」は全く大きくなっていない。手術後の変化かも? まだ経過観察という結論です。この結果までは、いささか私も本人も落ち着かず、少々息をついた感じでした。
・ 手術枠(7月23日)を生かして、そこで内視鏡的に食道の手術を受けることにいたしました。M先生は、入院なしの日帰り手術でもよい(別に、啓子さんが特別という訳でもありません。医学的に可能で、働きながら治療を受ける人などは選びます。)とのことですが、翌日の検査もありますので、1~2泊する予定です。
・ ようやく1年がたちました。まだまだ戦いは続き、めげずにがんばろうと思いますが、「もう、癌治療にも飽きてきたよー。優等生より不良の方が生に合っている。どうにかならんか、このっ!」啓子の本音です。
・ 最後にかくの如く遅れて、まとめて送ることになりましたのは、先に述べましたように病状や治療方針が急に変る可能性があったことと、今一つは、流石の啓子さんも自分の経てきたことを読み返して「随分長い旅にでてきたなー。」という思いで、この病状経過を読むのもいささかツライと、校正を長い間放棄していたからであります。
御心配おかけ致しました。 皆様に深くお詫び申し上げます。