啓子さんの病状経過
今回も啓子本人からのメッセージです。
皆様、明けましておめでとうございます、と書こうと思ったたら帰国が遅れて
寒中御見舞いになってしまいました。
ここのところ経過報告が何年か飛んだ上、例年、出没するジャズライヴ、
美術館などにも姿を見せなかったせいか、何人かの友人から「とうとう死んだか?」
「散骨先や集合場所・日時等を連絡してから死んでくれ」等々の電話がありました。
申し訳ありません。
年明けの電話や年賀状は、癌になって以来、勝手にお仕舞にしてしまいました
ので大変ご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。
癌くんと仲良しになって16年目の昨年は、こちらがやさしく対応している事を
いいことに、いよいよ調子に乗ったか、昨年は年間6回の手術、つまり2か月に
1回手術という事にあいなりました。
よって啓子さんも隆太郎くんともども、とにもかくにも医療費稼ぎに追われる
日々を送り、私は、病院にいなければ仕事(特にギャラのよい海外に)という
運びとなる傾向です。一昨年の御時勢もあり、テンパって働いてしまい、
食事療法の食生活も乱れてしまったツケが、昨年はきたのではと思っております。
元来、笑い声も地声も大きく振舞いも大雑把なせいか、地よりも元気に見られる
ことが多い私ですが、この6,7年は都度重なる手術などによる、咳、嚥下障害、
去痰障害等に伴う呼吸の苦しさが続いております。生来、あまり必要以上
の心配をせずに今あることを受け入れて楽しくやる性格なので、癌でも人より
元気者に見える=逞しい、とみられ、更には頼まれたことは総てできるような
気がする性格もあって、講演会から癌友(ガントモ)のヘルプ等も、一度に
受けてしまう事が多く、少々本業以外がオーヴァーワークになっていたようです。
「体の声を聞いて苦しい時は苦しい顔をしてくれないと、並ぶと私たちが怠け者
みたいに見える」とか、癌友らにも何度かアドヴァイス(or 文句)を受けた事があり、
その都度なるほどと思います。
今年は海外に行くとやりにくい東洋医学による食事療法なども見直し、
病を得た当初のように、Dr以外にできる自分自身による治療にも時間を
かけてみようと思います。
私の癌は、まだまだ勝手にでてきますので、そのコントロールはできる
とは言えません。しかしながら、東洋医学の食事療法を基盤としている
せいか、出てきた癌には内視鏡手術で治療できる程度にはコントロールは
可能です。ですから同病の方々も、やはり癌はコントロールはできないか、
と失望なさらず早期にみつけ早期に対応し、納得のいく施療を行って
くれるDrを探し当てれば、癌との共生は、私のケースの様に10年以上も
可能になると思います。
本年1月30日にも、入院手術が予定されており、これは咽頭近くなので
頭頚部の先生による外科的手術になる見込みです。
このあと少し収まって、せいぜい内視鏡的手術に済む程度になってくれれば、
と思い、食事療法を正しく立て直している次第です。
もうしばら遊びから遠ざかるかもしれませんが、また、ジャズライヴ、
美術館などでみかけましたら遊んでやって下さいませ。