怪物ピアノ、浅川太平のプロデュースをすることになって、先日そのレコーディングを終えた。プロデューサーは楽しいな!るんるん!
こほん!
え~、手ごたえ十分のレコーディング。トリオは気合十分の演奏で2日とも好調。
ほとんどのテイクを一日目で録り終えたので二日目は余裕の開始。余った時間でミックスも終えてしまった。すんばらしい!
何しろ浅川はミスが無い。ベースの鉄井君、ドラムスの鈴木君のミスの無いプレイにも助けられた。トリオの充実度を感じさせられた。若い連中はたいしたもんだ。この先のジャズ界も期待できるな。あ~あこんな事いっちゃって、まあ俺も50だし。しょうがあんめえ。
とにかく最近のレコード会社の若くて美人贔屓には辟易することが多く・・・、まあしょうがないのだけれど。
レコード会社は今はやばいもんね。利益最優先だしね。売れなきゃ意味無いというのも正論ではありますが、もう少し苦労しても良いものは皆に知らしめようという心意気は音楽に携わる者として当然必要だと思いますが。
まあ男どももだらしがないが、ともあれこういった硬派を世に出せて何より。引き受けたローヴィングスピリッツはえらい!(私のB-HOTもそうですが。ありがとうございます)。
浅川太平の場合、硬派といっても別にアバンギャルドではなく、まともです。
まず音色が美しい。曲は叙情的、センチメンタル。だけれどもイレギュラーな拍子を用いてジャズ的に表現している。だから演歌浪花節にはならない。
力強さと緊張感。そのバランスも良い。浅川の心の奥底にある叫び、苦悩、憂鬱、その沈みがちな気持ちを奮い立たせている勇気や努力までを感じる。
何しろ彼は音楽馬鹿である。練習量も相当であろう。それに手が小さい。ピアニストにはハンデではあるが、そこも逆手をとって長所に結びつけているような気がする。
こういうやつを見るとどうもほっとけないよな。